先日、中野の古本屋で発見した「カメラ名の語源散歩」。
とあるサイトで出典に使われていて、雑学好きなボクとしてはとても
気になっていた本なのです。
実際に読んでみると、カメラやレンズの名前の語源を解説しているのだが、
ほとんどがカメラ黎明期の二眼レフや蛇腹カメラネタでよく分からない・・・
その中でも気になった雑学を少し紹介したいと思います。
皆さんご存じかと思いますが、しばらくお付き合いくださいw
・レンズ名の由来について・・・
ニコンの「Nikkor(ニッコール)」はもちろん当時の社名である「日本光学」
から名付けたもので、ミノルタの「Rkkor(ロッコール)」はその工場が
六甲山の近くにあったため、そのように命名されたという。
旭光学(現ペンタックス)のM42マウントレンズは、一般的に
「Takumar(タクマー)」といわれたが、これは同社の創立者の関係者である
芸術家の梶原琢磨氏の名から採ったといわれる。一説には「切磋琢磨」から
だともいわれる。
コニカの「Hexanon(ヘキサノン)」の由来は、元々コニカの社名は
「小西六写真工業」といい創業者「小西六右衛門」の名からだが、
ヘキサーやヘキサノンはその「六-Hexa-」からの命名である。
「Tokina(トキナー)は、創業時に東京光器製作所であったときの製品名で、
社名からト・キを採用。
「TAMURON(タムロン)」は、創業時は泰成光学であったが、
当時のレンズ設計者である田村右兵衛氏のタムに由来しているのは面白い。
・なぜ「焦点距離」というのか
焦点距離とは光学系の主点と焦点の距離をいう。焦点(Focus フォーカス)
という言葉は、凸レンズでその光軸上に太陽の像を結ばせると、
その位置に置いた黒紙が焦げるのでこの名がある。
・最近ロモグラフィーより復刻された「ジュピター3」の語源について
「Jupiter(ジュピター)」はローマ神話の最高至上の神で、ギリシャ神話の
ゼウスに当たる。正確には「ユピーチル」または「ユーピテル」と呼ぶ。
旧ソ連の「Kiev(キエフ)」キーイフに付いている標準レンズ
「Jupiter 50mm F2」の名はこれに相当する。
「Zorkii(ゾルキー)4型」の標準レンズも同名である。
余談だがローマ神話でジュピターの妻が「Juno(ユーノー)」という
女性と結婚の守護神で、これは英語でジュノーというが、
「June(6月)」はJunoの月のことで、ゆえに6月に結婚する花嫁
(June bride)は祝福されるといわれている。
・「コマ収差」のコマって何よ?
英語で彗星のことを「Comet(コメット)」というが、ドイツ語では「Komet」
と書く。これはギリシャ語の「Kometes(コメーテース)」(長髪のある)に
由来するもので、Kometesは「Kome(コメー)」(頭髪)の形容詞である。
Komeはラテン語の「Coma(コマ)」に相当する。英語の「Coma」は
彗星の核の周りの星雲状のものをいい、レンズの収差の一つであるコマ収差
(Coma aberration)とは、一点に結像すべき画像が集結しないで彗星上に
なるものをいう。
レンズ名の語源は微笑ましいものもありますが、コマ収差の語源は
「なるほどそうか」と謎が解けた気分でした。
とあるサイトで出典に使われていて、雑学好きなボクとしてはとても
気になっていた本なのです。
実際に読んでみると、カメラやレンズの名前の語源を解説しているのだが、
ほとんどがカメラ黎明期の二眼レフや蛇腹カメラネタでよく分からない・・・
その中でも気になった雑学を少し紹介したいと思います。
皆さんご存じかと思いますが、しばらくお付き合いくださいw
・レンズ名の由来について・・・
ニコンの「Nikkor(ニッコール)」はもちろん当時の社名である「日本光学」
から名付けたもので、ミノルタの「Rkkor(ロッコール)」はその工場が
六甲山の近くにあったため、そのように命名されたという。
旭光学(現ペンタックス)のM42マウントレンズは、一般的に
「Takumar(タクマー)」といわれたが、これは同社の創立者の関係者である
芸術家の梶原琢磨氏の名から採ったといわれる。一説には「切磋琢磨」から
だともいわれる。
コニカの「Hexanon(ヘキサノン)」の由来は、元々コニカの社名は
「小西六写真工業」といい創業者「小西六右衛門」の名からだが、
ヘキサーやヘキサノンはその「六-Hexa-」からの命名である。
「Tokina(トキナー)は、創業時に東京光器製作所であったときの製品名で、
社名からト・キを採用。
「TAMURON(タムロン)」は、創業時は泰成光学であったが、
当時のレンズ設計者である田村右兵衛氏のタムに由来しているのは面白い。
・なぜ「焦点距離」というのか
焦点距離とは光学系の主点と焦点の距離をいう。焦点(Focus フォーカス)
という言葉は、凸レンズでその光軸上に太陽の像を結ばせると、
その位置に置いた黒紙が焦げるのでこの名がある。
・最近ロモグラフィーより復刻された「ジュピター3」の語源について
「Jupiter(ジュピター)」はローマ神話の最高至上の神で、ギリシャ神話の
ゼウスに当たる。正確には「ユピーチル」または「ユーピテル」と呼ぶ。
旧ソ連の「Kiev(キエフ)」キーイフに付いている標準レンズ
「Jupiter 50mm F2」の名はこれに相当する。
「Zorkii(ゾルキー)4型」の標準レンズも同名である。
余談だがローマ神話でジュピターの妻が「Juno(ユーノー)」という
女性と結婚の守護神で、これは英語でジュノーというが、
「June(6月)」はJunoの月のことで、ゆえに6月に結婚する花嫁
(June bride)は祝福されるといわれている。
・「コマ収差」のコマって何よ?
英語で彗星のことを「Comet(コメット)」というが、ドイツ語では「Komet」
と書く。これはギリシャ語の「Kometes(コメーテース)」(長髪のある)に
由来するもので、Kometesは「Kome(コメー)」(頭髪)の形容詞である。
Komeはラテン語の「Coma(コマ)」に相当する。英語の「Coma」は
彗星の核の周りの星雲状のものをいい、レンズの収差の一つであるコマ収差
(Coma aberration)とは、一点に結像すべき画像が集結しないで彗星上に
なるものをいう。
レンズ名の語源は微笑ましいものもありますが、コマ収差の語源は
「なるほどそうか」と謎が解けた気分でした。